動物の福祉と基本原則
動物の福祉(アニマル・ウェルフェア)
実験動物や産業動物のためから、愛玩動物、展示動物など、関わるすべての動物に対して通用
「動物の本性に照らし合わせて、身体的、行動的、精神的な欲求が満たされるために、動物の福祉を守るべき。」
OIE(国際獣疫事務局)
政府間機関 世界180以上の国・地域が参加
動物愛護管理法
基本原則:
「動物が命あるものであることにかんがみ、何人も動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみではなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない」
利用目的によって、考え方は異なる (人にとって功利的利用)
- 愛玩動物「終生飼養」が基本(家庭動物、学校飼育動物、展示動物)
- 実験動物(致死的利用)「苦痛の軽減等」が基本 →「非終生飼養」が前提
愛玩の一方的優利性を認めているものではない
展示動物(動物園動物)
健康と安全の確保 + 環境エンリッチメント
行動レパートリーを増やす、豊かな環境作り(本来の生態に即し、多様な行動を引き出す)
これらの基礎、考え方「行動展示」
飼養保管環境単純で単調になりがち → 動物福祉上、より豊かに
公益社団法人日本動物園水族館協会(JAZA)
加盟施設は、JAZAの倫理福祉規定を守る
動物園の目的(教育・レクリエーション・自然保護・研究)
20世紀初め欧米で定着
日本 JAZAが目標とする4つの役割
- 種の保存
- 調査・研究
- 教育・環境教育
- レクリエーション
野生動物
保護管理 種の絶滅を防ぐ 多様性を確保
- 希少種「個体」
- 普通種「種」や「個体群」 維持するため、個体数調整などを行う
必要に応じて 動物の生息密度を人の手によってコントロール
→ 動物(個体)を捕獲して守る
この考え方は、「ワイルドライフ・マネージメント」(野生動物の保護管理)
人間 他の生物の犠牲なくして生存できない宿命(捕獲を伴う保護管理)
嫌悪感(文明の始まりと同時に芽生えるよう)→希薄化
供養や供犠などで、動物を殺すことに伴う「罪責の思い」「心の痛み」を解消・軽減
殺しの現場を隔離・隠蔽(特別な場所や集団に限定)
野生動物の福祉
離れて見守るのが適切な距離感(保護したら、親鳥と引き離されたり)
怪我の場合は保護したほうが良いケース。
ただし、無許可の捕獲は禁じられている。(鳥獣医保護管理法)
飼育動物の現状と課題
アニマルホーダー(多頭飼育崩壊者)
hoarder(ものを溜め込む人)
最低限の栄養、衛生、獣医療管理の基準を満たせないほどの数の動物を集めてしまった者。
英のRSPCA協会(王立動物虐待防止協会
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